朝焼けゴーカート

夜明けに上がった霧雨の 残した日記には
途切れたまんまで忘れてた 幼い夏の詩

見慣れたいつもの8月は 気付けば遙かな幻に
生まれたばかりの朝焼けに 揺れてる水しぶき

言葉を描くよ 心を紡ぐよ
血膿はらんだ夜が 明日 僕を突き抜ける

進めゴーカート 進めゴーカート
朝をゴーカート ゴーカート ゴーカート
進めゴーカート 進めゴーカート
外れたタイヤを積んで 壊れたアクセル踏んで
このまま見えないあの場所まで行く 行く

河川敷のあのベンチには 錆びてる誰かの自転車が
耳もとかすかにすり抜けた 夢見る待ち合わせ


あの時見ていた風景に 静かに棲んでた夕影は
見ぬ振り 僕らを待ち伏せた 戻れぬ曲がり角


言葉を描くよ 心を紡ぐよ
血膿はらんだ夜が ここで 僕を突き抜ける

進めゴーカート 進めゴーカート
朝をゴーカート ゴーカート ゴーカート
進めゴーカート 進めゴーカート
崩れた花束抱いて 選んだ青空乗せて
このまま見えないあの場所まで行く 行く

進めゴーカート 進めゴーカート
僕らゴーカート ゴーカート ゴーカート
進めゴーカート 進めゴーカート
外れたタイヤを積んで 壊れたアクセル踏んで
このまま見えないあの場所まで行く 行く

夜明けに上がった霧雨の 残した日記には
途切れたまんまで忘れてた 君との夏の詩

                 (2001.09〜)